塗装の要!シンナーの強さと種類・安全な取り扱い方を解説
- 投稿日:2025年 6月20日
- テーマ:その他

シンナーは、塗装作業において塗料の希釈や洗浄などに欠かせない溶剤です。
しかし、その種類や特性、取り扱い方法を誤ると、作業効率の低下や品質不良、さらには健康被害や火災事故につながる危険性も伴います。
シンナーを使用する際には、適切な種類を選び、安全な手順で作業を行うことが非常に重要です。
今回は、シンナーの種類と強さ、安全な取り扱い方について解説します。
シンナーの種類と強さの特徴
塗料用シンナーの特徴
塗料用シンナーは、主に弱溶剤系の塗料を希釈したり、塗装道具を洗浄したりするために使用されます。
別名「ペイントうすめ液」や「トシン」と呼ばれることもあります。
脂肪族炭化水素を主成分としており、ラッカーシンナーと比較して乾燥が遅く、溶解力や臭いも比較的弱いため、扱いやすいと言えます。
塗料用シンナーには、純度や溶解力、乾燥速度が異なるAとBの2種類が存在し、用途に合わせて使い分ける必要があります。
Aタイプは純度が高く、溶解力と乾燥速度が速い一方、Bタイプは純度が低く、溶解力と乾燥速度は遅くなります。
ラッカーシンナーの特徴
ラッカーシンナーは、ラッカー塗料の希釈や、塗料用シンナーでは落ちない汚れの除去、塗装道具の洗浄などに使用されます。
アセトンやトルエンなどの揮発性の高い溶媒を主成分としており、塗料用シンナーと比べて乾燥が早く、溶解力と臭いも強いため、取り扱いには細心の注意が必要です。
ラッカーシンナーにも、新液と再生品があり、新液は溶解力が強く乾燥が遅いのに対し、再生品は溶解力が弱く乾燥が速いという特性があります。
弱溶剤塗料に使用すると、樹脂に影響を与える可能性があるため注意が必要です。
その他専用シンナーの種類と用途
アクリル、ウレタン、エポキシなど、強溶剤系の塗料には、それぞれの塗料の性質に合わせた専用シンナーを使用する必要があります。
これらの専用シンナーは、塗料の主成分である合成樹脂との相性が良く、適切な希釈や洗浄を行うために不可欠です。
専用シンナーを使用せずに代用すると、塗装の仕上がりや乾燥時間に影響を及ぼし、塗料本来の性能が発揮できないばかりか、品質を低下させる可能性があります。
そのため、使用する塗料の仕様書を必ず確認し、指定されたシンナーを使用しましょう。
シンナーの強さを数値で比較する際の注意点
シンナーの強さは、溶解力や乾燥速度、揮発性など、複数の要素によって決定されます。
そのため、単一の数値で比較することは困難です。
各メーカーが独自に定めた指標や、溶解する物質の種類や量によって評価が変わるため、数値だけでシンナーの強さを判断することは避け、用途や使用する塗料の種類に適したシンナーを選ぶことが重要です。
シンナーの種類 強さ 安全な取り扱い方
シンナーの危険性とリスク
シンナーは引火性が高く、火気厳禁です。
また、有害物質を含んでおり、吸入すると頭痛、めまい、吐き気などの健康被害を引き起こす可能性があります。
皮膚に触れると、炎症を起こす可能性もあるため、直接肌に触れないように注意が必要です。
さらに、シンナーは環境にも悪影響を与えるため、適切な廃棄方法に従うことが重要です。
安全な使用方法と注意点
シンナーを使用する際には、必ず換気のよい場所で作業を行い、防毒マスク、保護メガネ、ゴム手袋などの保護具を着用しましょう。
作業後は、手をしっかりと洗い、身体に付着したシンナーを完全に落とすことが大切です。
シンナーを扱う際には、周囲に引火性のあるものがないかを確認し、火気を近づけないように注意しましょう。
適切な換気と保護具の着用
シンナーの蒸気を吸い込むと、急性中毒を引き起こす可能性があります。
そのため、作業中は常に換気を十分に行う必要があります。
特に屋内での作業は避け、どうしても屋内で行う場合は、強力な換気扇を使用し、定期的に換気を確認しましょう。
また、防毒マスクは、シンナーの種類や濃度に応じて適切なものを選択することが重要です。
保護メガネは、シンナーが目に入らないように保護します。
ゴム手袋は、皮膚への刺激を防ぎます。
シンナーの廃棄方法と法規制
シンナーの廃棄方法は、自治体によって異なります。
少量の場合は、新聞紙や布に染み込ませて乾燥させた後、可燃ごみとして処分できます。
しかし、大量のシンナーを廃棄する場合は、産業廃棄物として専門業者に依頼する必要があります。
シンナーは危険物に指定されているため、法令に従って適切に処理することが重要です。
廃棄方法に関する詳細は、お住まいの地域の自治体にご確認ください。
シンナーに関するよくある質問
シンナーの購入方法と入手先
シンナーは、ホームセンター、塗料専門店、オンラインショップなどで購入できます。
購入する際には、必ず使用する塗料の種類や用途に適したシンナーを選ぶようにしましょう。
また、購入時には、安全データシート(SDS)を確認し、危険性や取り扱い方法を理解することが重要です。
シンナーの種類選びに迷ったら?
シンナーの種類選びに迷った場合は、塗料メーカーや販売店に相談することをお勧めします。
使用する塗料の種類や用途を伝えれば、適切なシンナーを選んでくれます。
専門家のアドバイスを受けることで、安全で効率的な作業を行うことができます。
シンナーに関する相談窓口
シンナーの取り扱いに関する相談は、お住まいの地域の消防署や労働基準監督署などに相談することができます。
また、塗料メーカーや販売店にも相談窓口が設置されている場合もあります。
安全な作業を行うために、必要に応じて相談窓口を活用しましょう。
まとめ
今回は、シンナーの種類と強さ、安全な取り扱い方について解説しました。
シンナーは、その種類や特性を理解し、適切な使用方法を守って使用することが重要です。
DIYでの使用は危険が伴うため、専門業者への依頼を強く推奨します。
安全な作業環境を確保し、健康被害や事故を防ぐために、本記事で紹介した情報を参考に、安全なシンナーの取り扱いを実践してください。
シンナーの購入や廃棄、安全に関する疑問点があれば、専門機関や販売店に相談することをお勧めします。
適切な知識と対応で、安全で効率的な塗装作業を行いましょう。
当社では、塗料の特性やシンナーの種類・強さを的確に見極め、お客様のご要望や施工環境に最適な塗装を提供しています。
豊富な経験と専門知識を活かし、建物の美観を保つだけでなく、耐久性や安全性にもこだわった施工を行っております。
シンナーの選定一つをとっても、仕上がりの品質や作業の安全性に大きく影響するため、当社の職人は細部にまでこだわり抜いた技術で対応いたします。
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