外壁凍害を防ぐ!知っておきたい原因と対策、発生しやすい場所
- 投稿日:2024年 12月 6日
- テーマ:その他
築10年以上経つ家の持ち主のみなさん、そろそろ外壁のメンテナンス時期が近づいているのではないでしょうか。
「外壁が少し汚れているけど、まだ大丈夫かな。」
「外壁の劣化って、どんな原因で起こるんだろう。」
そう思っている方も多いかもしれません。
実は、外壁の劣化は、放置すると建物の構造自体に影響を及ぼす可能性も。
適切なタイミングで適切な対策を取ることが、大切な家の寿命を長く保つ秘訣なのです。
この記事では、外壁の劣化の中でも特に注意が必要な「凍害」について、原因や対策、発生しやすい場所などを詳しく解説していきます。
家を長く美しく保つために、ぜひ最後まで読んでみてください。
外壁凍害とは?
外壁凍害とは、外壁材に含まれた水分が凍結と融解を繰り返すことで起こる劣化現象です。
主に寒冷地で発生しやすいですが、近年は温暖化の影響もあり、全国で発生する可能性が高まっています。
放置すると、建物の構造自体に影響を及ぼすため、早めの対策が重要です。
1: 凍害が起きるメカニズム
外壁材は、コンクリートやサイディングなど様々な素材がありますが、多くの素材は水分を吸収しやすい性質を持っています。
外壁に水分が浸透し、気温が氷点下になると、その水分が凍結します。
水が氷になると体積が約10%増えるため、外壁内部で氷が膨張し、外壁材にひび割れや剥離などのダメージを与えてしまいます。
2: 凍害の症状
凍害は、初期症状から放置すると深刻な状態まで、様々な症状が現れます。
・ポップアウト:外壁材の表面が円錐状に薄く剥離する初期症状です。
・微細ひび割れ:外壁材の表面に細かいひび割れが発生する症状です。
・スケーリング:外壁材の内部から剥離する症状で、最低気温がマイナス2度以下で発生しやすいです。
・崩落:剥離した外壁材の塊が崩れ落ちる最も深刻な症状です。
3: 凍害は放置すると危険。
凍害は、初期段階では目立たないこともありますが、放置すると建物の構造自体に影響を及ぼし、最悪の場合、倒壊の危険性も。
また、凍害によって外壁が損傷すると、雨水や湿気が侵入しやすくなり、シロアリ被害や腐食などの二次被害を引き起こす可能性も高まります。
外壁凍害の原因と発生しやすい場所
外壁凍害は、主に外壁材の経年劣化によって起こります。
経年劣化によって、外壁材の防水性能が低下し、水分を吸収しやすくなってしまうのです。
1: 経年劣化による防水性能の低下
外壁材の表面には、塗膜やシーリング材などが施され、防水の役割をしています。
しかし、これらの素材は紫外線や雨風などの影響で経年劣化し、ひび割れや剥がれなどが発生します。
2: 凍害が発生しやすい場所
凍害は、水回りや日当たりの悪い場所など、水分が溜まりやすく、温度差が大きい場所に発生しやすいです。
・水回り:風呂、台所、洗面所などの水回りは、湿気が多いため結露が発生しやすく、外壁が水分を吸収し、凍害が発生しやすくなります。
・サッシ周り:アルミサッシは、暖房によって結露が起こりやすく、長時間続く傾向があるので水分が発生します。
この水分によって、サッシ周りで凍害が発生しやすいです。
・サイディングの目地周り:サイディングの目地は、シーリングによって防水がされていますが、経年劣化によってヒビや隙間が発生します。
そこから内部に、水分が入り凍害が発生します。
・日が当たらない外壁:建物の北側などの日が当たらない箇所は、雨が乾きにくいため、凍害が発生しやすいです。
・直貼り工法のサイディング:サイディングの直貼り工法は、水分が溜まりやすい構造なので、凍害が起こりやすいです。
外壁凍害を防ぐ対策
外壁凍害を防ぐためには、定期的なメンテナンスが重要です。
1: 外壁塗装
外壁塗装は、外壁材を保護し、防水性を高める効果があります。
定期的に塗装を行うことで、外壁材の劣化を防ぎ、凍害の発生を抑制することができます。
2: シーリングの打ち替え
シーリング材は、外壁の目地部分の防水を担っています。
経年劣化によってシーリング材が硬化したり、ひび割れが発生したりすると、防水性能が低下し、凍害の原因となります。
定期的にシーリング材を打ち替えることで、防水性を回復させることができます。
3: 水周りの防水対策
水回りの防水対策は、凍害を防ぐために非常に重要です。
浴室や洗面所などの水回りは、こまめな換気を行い、湿気を溜めないようにしましょう。
また、排水口のつまりや水漏れなどがあれば、すぐに修理を行うことが大切です。
4: 日当たりの悪い場所の対策
日当たりの悪い場所は、湿気が溜まりやすく、凍害が発生しやすいです。
日当たりの悪い場所に、換気扇を設置したり、定期的に乾燥させたりすることで、凍害のリスクを軽減することができます。
5: 外壁の定期的なチェック
凍害の初期症状は、肉眼では分かりにくい場合もあります。
定期的に外壁の状態をチェックすることで、早期に凍害を発見し、適切な対策を取ることができます。
まとめ
外壁凍害は、放置すると建物の構造自体に影響を及ぼす、深刻な劣化現象です。
凍害を防ぐためには、定期的なメンテナンスが重要です。
・外壁塗装やシーリングの打ち替えなどを行い、外壁材の防水性を高める
・水回りや日当たりの悪い場所などの、凍害が発生しやすい場所を重点的にチェックする
・定期的に外壁の状態をチェックし、凍害の初期症状を見つける
これらの対策を行うことで、大切な家を凍害から守ることができます。
外壁のメンテナンスは、家の寿命を長く保つために欠かせないものです。
この記事を参考に、適切なタイミングで適切な対策を行い、快適な住まいを長く守りましょう。